緑内障ってどんな病気?
一般的には目の硬さが上昇し(眼圧が上がり)、視神経が損傷し、視野が欠けてしまう病気です。白内障と並んで中高年の代表的な目の病気で、最近の大規模な調査では、中高年の20~25人に1人が緑内障をもっていることが予測されています。自覚症状が少ないため、緑内障と気付かないあいだに進行していることがありますので、40歳を過ぎたら一度眼科で緑内障のおそれがないか、診察をうけることをおすすめします。緑内障ってどうするとなるの?
目の中には房水(目に栄養を運ぶ液体)が循環しています。この房水が排水されにくい、または排水されない状態になり眼球内の圧力(眼圧)が高くなることで視神経が傷害され発症します。また、眼圧が正常であっても視神経が傷害される正常眼圧緑内障もあります。日本人は正常眼圧緑内障が多くみられます。どんな症状が出たら診察を受けるべき?
視野欠損、目の痛み、目の疲れ、頭痛や眼球を重く感じたりする場合はすぐに診察を受けて下さい。初期は自覚症状がないことが多いため、定期的に検診を受けることをお勧めします。どんな検査をするの?
まず視力、眼圧を測定するとともに眼底検査で詳しい視神経の観察を行います。また視野検査も必須です。更に隅角といって、房水の流出路を観察し視神経への影響を調べます。最近ではOCT(光汗診断層計)という機械で視神経綿維の厚みを計測します。この検査は痛みも無く正確な診断や進行具合を予測できるようになりました。どんな治療をするの?
原則的には点眼治療をおこない、それでも十分な効果が得られない場合は眼圧を下げるための手術治療をおこないます。失明にもつながる病気であるため、継続的な治療が大切です。生活上の注意はありますか?
肉体的、生理的に過労をさけ、禁煙が望ましいと考えられています。アルコール、水分、カフェイン、(コーヒー、紅茶、緑茶)などは適量であれば眼圧に影響はありませんし、食事も特に関係ありません。適度な運動もかまいません。緑内障は注意、と書かれている風邪薬、安定剤、睡眠薬、胃の検査時に使用する薬は、一部の閉塞隅角緑内障の人への注意で、それ以外の緑内障にはほとんど当てはまりません。疑問があれば直接担当医にお尋ねください