あさい眼科 ブログ

Contents

[目の病気Q&A(あさい眼科)]

[網膜静脈閉塞症]

網膜静脈閉塞症ってどんな病気?

網膜静脈閉塞症とは、文字通り、網膜の静脈が閉塞して血管が詰まって血液が流れなくなる病気です。糖尿病網膜症と並び、眼底出血を起こす代表的な原因に挙げられます。

網膜静脈閉塞症を起こしやすい人は?

網膜静脈閉塞症は、50歳以上の年配の方に起きやすい病気ですが、さらに高血圧と非常に深い関連があります。静脈閉塞が起きた患者さんの大半は、高血圧のある人です。これは、高血圧によって、網膜(眼球の内側に張り巡らされている膜で、瞳孔から入った光が焦点を結ぶ所。映画館でいうスクリーンに相当)の血管が痛められること(動脈硬化)が影響しています。高血圧のほかに、高脂血症、血管自体の炎症、糖尿病などがある場合にも、発症しやすくなります。

網膜静脈閉塞症の症状は?

静脈が詰まると、そこまで流れてきた血液の行く手が阻まれ、末梢側(心臓からより遠い方)の静脈から血液があふれ出します。あふれた血液は、網膜の表面にカーテンのように広がる眼底出血となったり、網膜内に閉じ込められ網膜浮腫(網膜の腫れ)を起こしたりします。このときの症状は、眼底出血では出血が広がっている部分の視野が欠けたりします。網膜浮腫では視力の低下として自覚されます。とくに、黄斑(網膜のほぼ中央にある視力の最も鋭敏な部分)に出血や浮腫があると、視力は極端に低下します。ただし、どの血管が詰まったかによって、症状の現れ方はさまざまで、視力がほぼ失われてしまうこともあれば、視力の低下に気付かないでいることもあります。

網膜静脈閉塞症の合併症はありますか?

網膜静脈閉塞症では、発症時の眼底出血や網膜浮腫が視覚に影響を及ぼすほか、発症後3カ月から1年以上も経ち、症状が落ち着いた慢性期になってから、次のような合併症が起きる場合があります。
1. 硝子体出血
2. 新生血管緑内障
3. 網膜剥離

網膜静脈閉塞症の治療は何ですか?

まず、閉塞した血管に血流を再開させるための処置がとられます。血栓を溶解する薬や、網膜の循環を改善させる薬が用いられます。また、眼底出血や網膜浮腫をできるだけ早く消失させるため、レーザー光凝固術をする場合もあります。浮腫が起きている部分をレーザー光で凝固すると、網膜内に溜まった血液成分が吸収されて、浮腫が改善します。また、副腎皮質ステロイドホルモン薬や近年では抗VEGF抗体の硝子体内注射による網膜浮腫の治療が一般的になってきています。それでも難治性の場合は硝子体手術を行うこともあります。